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どんくらの映画わくわくどきどき
自分が観た映画の話題を中心に書き留めている個人的なブログ。 写真はパリ ノートルダム大聖堂(2000) 文中敬称略。文&写真:どんくら
悪魔の手毬唄 (TV1977)
横溝正史の推理小説を原作とする1977年のTVミニシリーズ全6話をDVD2枚で観た。金田一耕助役は古谷一行。

> 八頭身:かってはスタイルのいい女性を指したがいまでも使うのだろうか。最近の若い女性の中には10頭身くらいに見える人もいるけれど。「グラマー」も死語だし思う。


【1】 昭和27年
 金田一耕助は岡山県警の日和警部に良い湯治場と勧められいかにものどかな鬼首(おにこべ)村にやってきた。
 村には由良家と仁礼家という二大勢力がある。由良家は広大な田畑を所有し屋号は升屋、仁礼家は山林を所有し屋号は秤屋。仁礼家の先代が山林を葡萄畑に変えたのが大当たりし、現在は仁礼家が圧倒的に優勢となっている。当主の仁礼嘉平はブドウ酒の醸造にまで手を出している。一方の由良家は妙な事業に手を出したのがたたってすっかり落ちぶれてしまった。

 金田一が泊ったのは亀の湯という宿。
 風呂で多々羅放庵が話しかけてきた。通称はお庄屋でかっては由良家や仁礼家の上に立つ立場だったが2代にわたる放蕩で財産を使い果たしてしまったという男。放庵は鬼首村に伝わる伝承や手毬唄などを研究している。
 放庵によれば20年前にこの村で殺人事件があった。殺されたのは現在亀の湯を仕切っている青池リカの夫源次郎。当時、放庵が住んでいた屋敷の離れを恩田幾三という男に貸していた。恩田幾三を訪ねたはずの夫が帰ってこないと青池リカがやってきたので放庵と一緒に離れに行くと、頭を割られた源次郎が囲炉裏に顔を突っ込んで死んでいた。そばに血のついたなたが落ちていた。顔は焼けただれていた。
 その1年ほど前にやってきた金縁眼鏡の恩田幾三は村に輸出用のモール作りというビジネスを持ち込んだ。不況のさなかでもあり由良家の先代がその話に飛びつき1年ほどは好調だった。そして家出をしていた亀の湯の息子の青池源次郎が妻のリカと息子の歌名雄を連れて15、6年ぶりに村に戻ってきた。青池源次郎は神戸で青柳四郎という活弁士をしていたがトーキーの登場で仕事を失い村に帰ってきたのだ。恩田の話を詐欺と見破った源次郎は、恩田のところに乗り込んで殺されたらしい。恩田は姿を消してしまった。恩田の詐欺に引っかかった由良家は一気に没落してしまう。当時妊娠していたリカがやがて産んだ娘里子は美人だが顔にも体にも大きな赤あざがあり、今は蔵に住んでいる。活弁士というようなチャラい仕事は当時の村では受け入れてもらえないため活弁士時代の写真はすべて焼き捨てた。そのため青池源次郎の写真は一枚も残っていない。
 仁礼家の当主嘉平は亀の湯の息子青池歌名雄を娘文子の婿にと考えていて文子も歌名雄との結婚を望んでいる。ところが歌名雄は由良家の娘泰子と恋愛中で結婚するつもりだ。
 金田一は放庵が住む人食い沼のそばの小屋を訪ねた。放庵は8回結婚したが5人目の妻のおりんから復縁を求める手紙が届いた。おりんは20年前の事件の晩に放庵の家を出て行った女性だった。放庵は金田一に承諾の手紙の代筆を頼んだ。
 村出身の人気グラマー歌手大空ゆかり(本名は別所千恵子、屋号は錠前屋)が母春江と村に帰ってきて青年団は花火を打ち上げて大歓迎した。春江の兄の辰蔵も出迎えた。辰蔵は仁礼家のブドウ酒工場を管理している。

 東京からの速達で金田一は急遽東京に戻らなくてはならなくなる。金田一は峠で腰が曲がり杖を突いて放庵の元に向かうおりんとすれ違った。
 大雨で鉄道が不通となり金田一は総社の井筒屋に泊まった。女将は鬼首村の近くの出身で放庵や別所千恵子のことも良く知っていた。千恵子は詐欺師の恩田幾三と春江の娘だった。そのため村でいじめられ春江は千恵子を連れて村を出た。恩田幾三と春江は井筒屋を逢引に使っていた。恩田幾三は何人もの女を井筒屋を連れてきていた。金田一が放庵の「おりん」の話をすると女将はおりんは昨年秋に亡くなったと言った。
 金田一は警官を連れて放庵の家に急いだ。
 家には誰もおらず2人で酒を飲んだ痕跡があった。部屋に吐血の跡がある。水桶の上に沢桔梗(毒草、別名お庄屋殺し)が置かれていた。桶の中には山椒魚がいた。

【2】 
 日和警部が村にやってくる。日和は20年前の事件に駆け出し刑事として参加していた。
 村の青年団も協力して探すがおりんらしき老婆も放庵も見つからない。
 部屋にあった吐血を県警が分析したところ沢桔梗の毒が検出された。おりんは確かに神戸で昨年11月に死んでいた。おりんの復縁を求める手紙は代筆だったが、代筆者は手紙を出したのは去年の夏ごろだったと警察に話した。それがなぜか今頃になって放庵に届いたことになる。

 夕方、仁礼家で元学友たちが集まって別所千恵子の歓迎会が開かれている。由良泰子と青池里子がまだ来ていない。女中に付き添われて仁礼家に向かっていた青池里子は、ひどく腰の曲がった老婆と歩く由良泰子を見た。仁礼文子が由良家に電話で確認すると泰子はⅠ時間も前に家を出たことがわかる。村人たちは手分けして泰子を探した。
 夜が明けて、歌名雄たちは放庵の下駄を見つけた。そして近くの滝で泰子の死体を見つけた。滝の下に泰子の絞殺死体があり、口には漏斗が差し込まれていた。その上に水が漏斗にそそぐように升がつるされていた。升と漏斗は仁礼家のブドウ酒工場で使われているものだった。
 泰子のお通夜の晩、泰子の本の間から放庵から泰子宛の手紙が見つかった。手紙には“あなたのお父さんが亡くなった秘密を教える”と書かれていた。

【3】
 由良泰子の母親敦子は夫は病死で秘密などないと断言した。そして「秘密があるのは仁礼文子」だと言った。文子は仁礼嘉平の娘ではなく嘉平の17歳差の妹咲枝が未婚で産んだ娘。敦子が放庵に聞いた話では文子の父親は恩田幾三。

 泰子の通夜にお焼香に来た仁礼文子が自宅に戻らず村中総出での捜索が行われた。
 翌朝、仁礼家のブドウ酒工場で別所辰蔵が仁礼文子の絞殺死体を見つけた。死体には竿秤と小判が飾られていた。現場に来た嘉平は、竿秤は仁礼家のものだが、工場ではなく自宅にあったものだと言った。
 由良泰子の祖母、83歳になるご隠居が金田一に手毬唄を聞いてほしいと言い出す。ご隠居によれば古い歌なので知っているのは自分と放庵だけ。ご隠居は手毬をとりだすといきなり歌いだした。要約すると「升屋の娘、升で計って漏斗で飲んで、かえされた」「秤屋の娘、大判小判を秤にかけて、かえされた」。泰子も文子も手毬唄に沿ってかえされた(殺された)。手毬歌の初めに「雀が三羽」とあるがご隠居は三番の歌詞を覚えていなかった。
 娘の死を知って、仁礼文子の実の母親の咲枝が鳥取からやってくる。咲枝は父親が恩田幾三と認めた。
 仁礼嘉平は由良泰子も敦子が不倫をして産んだ子で父親はやはり恩田幾三だと言った。
 殺されたふたりとも恩田幾三の娘。同じ恩田幾三の娘の別所千恵子(大空ゆかり)が次に狙われるのかもしれない。

【4】
 別所千恵子と青池里子は連れ立って仁礼文子の通夜に出席した。青池里子は別所千恵子からおみやげにもらったハンドバッグを持ったのでふたりお揃いだった。
 金田一は神戸で放庵の甥を探し出した。放庵は甥が出版した民俗学の雑誌に「鬼首村手毬唄考」という記事を寄稿したことがあった。手毬歌の三番目は「錠前屋の娘」だった。つまり次に狙われるのはやはり別所千恵子。
 日和警部の靴下から指が飛び出しているのに気付いた咲枝は靴下を繕った。咲枝は恩田幾三は足の中指が人より長かったとなつかしそうに話した。日和警部は20年前青池源次郎の検死をした本多医師に当時の写真を見せてもらった。ライカを手に入れたばかりだった本多はやたら写真を残していた。死体の足の中指はいかにも長かった。20年前に殺されたのは恩田幾三だったのだ。
 金田一と日和は電話で互いの情報を交換した。
 刑事たちは別所千恵子を警護していた。
 しかし地蔵の前で瓶で頭をなぐられて殺されたのは青池里子だった。地蔵には錠前が置かれていた。

 金田一は神戸の新聞社で活弁士青柳四郎の写真を手に入れた。また新聞で別所千恵子ではなく青池里子が殺されたことを知った。
 
【5】
 大空ゆかりは日和警部に、通夜の夜に自分のバッグに誰かが入れた結び文を青池里子が自分あてのものだと言って取ったと話した。
 里子が殺され青池リカは里子が暮らしていた蔵の中で何も食べず呆然としているばかり。

 里子の通夜の夜、警察の依頼で青年団を中心に村人による山狩りが行われる。里子の通夜で泥酔した別所辰蔵が春江や千恵子に自分も東京に連れて行けと騒いだ。
 山狩りに参加したと見せかけて見張っていた日和警部と刑事たちが不審者を見つけて取り押さえるとやっと戻ってきた金田一だった。金田一はまだ言えないが事件は解決したと話した。
 金田一と日和警部は仁礼家を訪ねた。眼鏡と口髭を書き足した青柳四郎(青池源次郎)の写真を見た咲枝は恩田幾三だと言った。青池源次郎と恩田幾三は同一人物だったのだ。由良敦子も写真が恩田幾三だと認めた。

 青池リカが泥酔した別所辰蔵を家まで送ってくる。家を見張っていた刑事は別所春江と千恵子がいるのを確認した。
 金田一は亀の湯に戻る。辰蔵を送っていった青池リカは戻ってくると再び蔵に籠った。
 別所春江が千恵子がいないのに気付いて騒ぎ始めた。外で警護していた刑事たちが駆けつけた。
 別所千恵子は 放庵の家の沼の淵にいた。ひどく腰が曲がった老婆が近づいてきた。

【6】
 別所千恵子に近づいた老婆は腰を伸ばして千恵子にとびかかった。駆けつけた金田一が千恵子を助けた。
 老婆は沼に消えた。

 金田一耕助が日和警部たちに事件を解説する。
 犯人は放庵の5番目の妻おりんに化けて放庵の家に戻った。放庵の家にいた山椒魚は鳥目の特効薬として使われるもの。放庵は鳥目のため相手が偽物だと気がつかなかった。犯人は酒に沢桔梗の毒を混ぜて放庵を殺した。
 この村では土葬の習慣がまだ残っていた。放庵の死体は他人の墓から見つかった。
 犯人は放庵からに見せかけた手紙で泰子、文子を誘い出して殺した。

 沼をさらっていた青年団のボートが犯人の老婆の死体を見つけて岸近くまで引っ張ってきた。
 日和警部は青年たちが犯人の顔を見るのを止めようとするが青年たちは言うことを聞かない。特に恋人も妹も殺された歌名雄は承知しなかった。犯人は歌名雄の母、青池リカだった。
 母親の犯行に気づいた青池里子は、母親を止めるつもりで別所千恵子の代わりに地蔵の前に立った。リカはそれに気づかず、千恵子だと思って瓶で頭を殴って自分の娘を殺してしまったのだ。

 青池源次郎は元々詐欺のつもりはなく村に産業を呼び込みたかった。しかし元活弁士ではまともに話しを聞いてもらえない。そこで変装して恩田幾三として時々村に現れモール作りを紹介した。ところが米国の大恐慌のあおりで神戸の取引会社が倒産してしまい結果的に村に大損害を与えてしまった。青池源次郎と恩田幾三の一人二役を見抜いた放庵は、源次郎が別所春江と満州に駆け落ちしようとしていることをリカに話してしまった。夫を説得しようとしたリカだがはずみで青池源次郎=恩田幾三を殺してしまった。放庵は偽装に手を貸した。
 ところが20年後、歌名雄と由良泰子が愛し合い結婚の約束までしてしまった。しかしふたりは異母兄妹...


・ 出演
    古谷一行    ... 金田一耕助
    佐藤友美    ... 青池リカ
    高岡健二    ... 青池歌名雄 
    池波志乃    ... 青池里子
    小沢栄太郎    ... 多々羅放庵
    夏目雅子    ... 別所千恵子 / 大空ゆかり
          日色ともゑ、永井智雄、宍戸錠、長門勇

◆悪魔の手毬唄 TV1977

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