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どんくらの映画わくわくどきどき
自分が観た映画の話題を中心に書き留めている個人的なブログ。 写真はパリ ノートルダム大聖堂(2000) 文中敬称略。文&写真:どんくら
獄門島 (1977)
横溝正史原作推理小説の映画化。DVDで観た。
市川崑監督&石坂浩二の金田一耕助シリーズとしては三作目だが事件が起きたのは終戦直後で三作のうちではもっとも古い。
 DVDに収録されている予告編で原作者の横溝正史が「金田一さん、私は犯人を知らない」と言っているように原作とは犯人が違っている。

 終戦から約1年後、アジア各地や島々に残った日本人の一般人や軍人はまだ復員(帰国)できていないものも多く安否さえわからないものもいた。
 瀬戸内海に浮かぶ獄門島から兵役に就いたふたりの青年のうち、一人の死亡、一人の生存が同日に伝えられる。これが事件の引き金となった。


□  昭和21年 岡山県笠岡市
 復員船の中で死亡した鬼頭千万太(ちまた)が残したメモを託された金田一耕助は岸壁で出会った了然和尚にメモを渡し共に獄門島に渡る。島には本鬼頭と分(わけ)鬼頭があり千万太は本鬼頭の跡取りだった。千万太の父与三松は発狂し座敷牢に入れられていて姪の早苗が世話をしている。金田一が来る直前にやってきた傷痍軍人が出征した早苗の兄一(ひとし)の無事を伝えていた。千万太には腹違いの三人の妹、月代、雪枝、花子がいるが父親の遺伝なのか三人ともおかしい。
 金田一は千光寺に部屋を借りた。部屋には3枚の俳句の色紙を貼った枕屏風があったが達筆すぎて読めなかった。
 金田一は早苗に自分は探偵だと打ち明けた。千万太は死に際に自分が死んだら妹たちが殺されると話していたため金田一は島にやってきた。

 千光寺の境内で着物姿の花子が梅の古木から逆さづりになって死んでいるのが見つかる。金田一はお経を唱える了然が「きちがいじゃがしかたがない」とつぶやいたのを聞いた。
 翌日、島の駐在の清水巡査は金田一を容疑者として留置した。
 県警から等々力警部が船でやってきた。分鬼頭の当主の妻巴が居候の鵜飼を連れて本鬼頭に現れ警察に証言させた。鵜飼は千光寺で月代を待っていたが花子がやってきたので見つからないように去ったと証言した。本鬼頭の下働きの勝野が巴と鵜飼を送った。勝野はかって行倒れていたところを了然和尚に救われた。
 天狗の鼻と呼ばれる岬に置かれていた千光寺の釣鐘の下から雪枝の絞殺死体が見つかる。清水巡査はアリバイが成立した金田一を牢屋から出した。
 金田一は分鬼頭当主から与三松の妻で三姉妹の母親のお小夜について聞いた。お小夜は旅回りの芝居一座の座長だった。当時の本鬼頭当主の嘉右衛門は与三松と余所者のお小夜の結婚に大反対した。お小夜は三姉妹を産んだ。与三松はお小夜のための祈祷所「一つ家」を建てた。やがてお小夜が狂い座敷牢が作られた。今は与三郎がその座敷牢に入っている。
 妹2人を殺した犯人を呪い殺すと言って「一つ家」で祈祷を始めた月代が絞殺された。死体の上に萩の花びら(造花)が撒かれていた。

 金田一は殺人が俳句に関連していると思いつく。しかし千光寺の自分の部屋にあった枕屏風は片付けられていた。
 金田一は嘉右衛門や了然和尚の俳句の会に参加していた床屋の主人に話を聞いた。枕屏風の俳句は嘉右衛門が非常に気に入っていた3句(芭蕉の2句と其角の1句)だった。3姉妹の奇妙な見立ては3句の俳句そのものだった。
 たとえば梅の古木に逆さづりにされた花子は其角の「鶯の身を逆に初音かな」を見立てたもの。了然和尚が「きちがいじゃがしかたがない」とつぶやいたのを聞いた金田一は了然が与三松の犯行と考えたと勘違いした。季語の鶯がある句は春なのに今は夏。実は“きちがい”は“季違い”の意味だった。花子を殺したのは了然和尚。
 しかし金田一は雪枝と月代を殺したのは了然和尚ではないと考えている。和尚はリューマチで左手が効かず雪枝を絞殺することはできない。金田一は雪枝の殺害時刻にアリバイのない人物をつきとめていた。・・・・


・ 監督: 市川崑
・ 原作: 横溝正史
・ 出演: 
    石坂浩二    ... 金田一耕助
    司葉子      ... 勝野
    大原麗子     ... 早苗(分)
    草笛光子     ... お小夜
    太地喜和子    ... 分鬼頭巴
    坂口良子     ... 床屋のお七
    浅野ゆう子    ... 鬼頭月代
    三木のり平    ... 床屋の清十郎
    東野英治郎    ... 鬼頭嘉右衛門
    佐分利信     ... 了然和尚
> 駐在の清水巡査を演じている上條恒彦は、1972年にTV『木枯し紋次郎』の主題歌『だれかが風の中で』を歌い大ヒットさせた。

◆獄門島 (1977)

(以下 追記はネタバレで結末が書かれている)

(追記 結末)

 了然和尚は弟子に寺を継がせる伝法のため逮捕を待ってほしいと等々力警部に頼み警部は了承した。
 村長が駆け込んできて一の戦死広報が届いたと知らせた。一の無事を知らせた傷痍軍人は御礼目当ての詐欺師だったのだ。
 了然和尚は金田一に、一と早苗は嘉右衛門と勝野の子供だと明かした。本鬼頭に駆けつけた金田一は、勝野と早苗に了然和尚が花子殺しを自供したと伝えた。
 金田一が早苗に一の戦死を伝えている間に勝野は姿を消し、伝法の儀式をしていた了然和尚も姿を消した。ふたりは断崖から身を投げた。


テーマ:昔の映画 - ジャンル:映画

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