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どんくらの映画わくわくどきどき
自分が観た映画の話題を中心に書き留めている個人的なブログ。 写真はパリ ノートルダム大聖堂(2000) 文中敬称略。文&写真:どんくら
チェルノブイリ Ep.3~5 (TV2019) ★★
チェルノブイリ原子力発電所爆発事故を描いた全5話のTVシリーズの3~5話をDVD2枚で観た。
 当時は東西冷戦時代。ソ連は崇高なる自国内で地球規模の災害が起きたという不始末を隠そうとする。
 現場では次々に起きる難問にたくさんの人たちが命を懸けて対処していった。
 絶対安全なはずのRBMK炉の設計上の欠陥による危険性はずっと以前に指摘されていた。しかし崇高なるソ連の原子炉に欠陥があるはずはなく指摘はもみ消されていた。

【3】
 地下貯水槽に入った3人は仕切弁を開けて生還した。水蒸気爆発は防ぐことができた。
 原子炉施設の消火活動は終了した。しかしメルトダウンが始まっている。もし溶けた燃料が地下に流れ出せば地下水を通じ汚染が川に広がり5000万人の飲み水が失われ畜産や農業にも使えなくなる。ゴルバチョフは燃料冷却に必要なソ連すべての液体窒素の使用をシチェルビナに認めた。しかし避難地域の拡大を求めるレガソフの意見は無視した。シチェルビナとレガソフの会話は盗聴され、尾行されている。
 熱交換器を地下に設置するためのトンネルを掘るためトゥーラ炭鉱の炭鉱夫たちが動員される。
 なぜRBMK炉が爆発したのか理解できないウラナ・ホミュック博士はモスクワ第6病院に入院している原子炉技師たちから出力が急上昇したので緊急停止するためAZ5ボタンを押したら爆発したと聞いた。
 モスクワ第6病院で死亡した消防士や技師たちの棺桶は鉛で封印されて埋められコンクリートで覆われた。
 避難区域が拡大され住民たちは強制的に移動させられる。

【4】 8月(爆発の4か月後)
 爆発した原子炉を密閉するためには、建屋の屋根に乗っているグラファイトの破片を下に落として炉心に戻さなければならない。放射線が強すぎるため人手は使えない。通常の遠隔操作のトラクターでは重すぎて屋根を突き破ってしまう。汚染度が低い区域に月面着陸用にソ連で開発された月面車が投入された。汚染度が高い区域用に西ドイツから「ジョーカー」が届く。ヘリコプターで屋根に降ろされたジョーカーは起動してすぐに壊れた。ソ連は放射線量を実際よりもはるかに少なくドイツに伝えていた。米国に頭を下げるわけにはいかない。残された道は人間しかない。作業終了まで3828人の兵士が働いた。
 駐車場で働いていた若いパベルは徴兵され住民が避難した地区に残されたペットなどの動物の駆除をさせられる。死体は深い穴に埋め上からコンクリートを流し込む。
 亡くなった消防士の妻は転居先のキエフで出産する。胎児は4時間で亡くなった。

 RBMK炉の爆発原因を調査していたウラナ・ホミュック博士が戻ってくる。ホミュック、レガソフ、シチェルビナは盗聴の恐れのない建物で会った
 ホミュックは緊急停止のためにAZ5を押すとかえって出力があがることがあることについて書かれた論文を見つけた。著者は不明で肝心のページは破り取られていた。レガソフはその論文を知っていた。1975年にレニングラード原発で起きた圧力管破損事故を調べたヴォルコフはRBMK炉の欠陥を見つけていた。しかしソ連に間違いがあるわけがなくKGBによって機密とされた。この機密を公表すれば本人だけでなく家族や友人たちまで殺されるだろう。

【5】 1987年3月
 IATAに出席したレガソフは事故の原因は職員のミスと報告した。しかし炉を直すと約束したチェルコーフKGB第一副議長は直すのは裁判の後だと言った。裁判が終わればレガソフにはソ連英雄の称号が与えられ研究所所長に昇進すると約束した。

 1987年7月 チェルノブイリ市で裁判が開かれる。シチェルビナ、レガソフ、ホミュックが証言台に立った。事故の発端は安全性のための実験だった。事故当日、予定されていた安全性実験が急遽10時間延期された結果それまで実験に関与していなかった職員が担当することになる。わけのわからない手順書とディアトロフの強硬な命令が事故のきっかけとなった。しかしそれだけでは爆発は起きない。レガソフは法廷で爆発はRBMK炉の欠陥によるものだと発言した。レガソフはKGBに連れ去られた。

 IATAに出席し世界的に知られたレガソフは殺されはしなかった。しかし社会的には抹殺された。
 レガソフはチェルノブイリ爆発のちょうど2年後の1988年4月26日未明にモスクワで自殺した。51歳だった。レガソフが遺した録音テープはソ連の科学者間に広まり、その内容は彼の自殺により無視できないものとなった。ソビエト政府はRBMK炉の設計上の欠陥を認め、原子炉は改良された。


・ 監督: ヨハン・レンク
・ 出演
   ジャレッド・ハリス        ... ヴァレリー・レガソフ
   ステラン・スカルスガルド    ... ボリス・シチェルビナ、政府委員会副委員長
   ポール・リッター         ... アナトリ―・ディアトロフ副技師長
   エミリー・ワトソン         ... ウラナ・ホミュック博士、白ロシア原子力研究所(ミンスク)
   バリー・コーガン         ... パベル、若い兵士

> ウラナ・ホミュックはレガソフに賛同し協力した科学者たちをモデルとした架空の人物。
> シチェルビナは1990年8月22日に亡くなった。

■チェルノブイリ CHERNOBYL Ep.3-5 (TV2019、米国/英国、英語)

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