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どんくらの映画わくわくどきどき
自分が観た映画の話題を中心に書き留めている個人的なブログ。 写真はパリ ノートルダム大聖堂(2000) 文中敬称略。文&写真:どんくら
サッドヒルを掘り返せ (2017) ★
約50年前のクリント・イーストウッド主演のマカロニ・ウエスタン「続・夕陽のガンマン地獄の決斗(1966)」には同心円状に広がるサッド・ヒル墓地が登場する。墓地の中心には円形の石畳がありここで3人が決闘をする。石畳を中心に5000の墓標が同心円状に立っていて各々に盛り土がされている。もちろん死体は埋まっていない。この場所は映画のためにスペイン北部に作られたオープンセットだったが撮影後は放置され荒れ果てていた。48年後、地元の映画ファンが復元作業を始める。ドキュメンタリー。DVDで観た。

 映画にしばしば登場するジェームズ・ヘットフィールドは米国のヘヴィメタバンド メタリカのボーカル。ライブの開始時にサッドヒルの音楽と映像を使っているらしい。


□ セルジオ・レオーネ監督のマカロニ・ウエスタン「荒野の用心棒1964」の予算は20万ドルだった。映画が大ヒットしたので2作目「夕陽のガンマン1965」は60万ドル、3作目の本作「続・夕陽のガンマン地獄の決斗1966」では130万ドルとなった。
 クライマックス・シーンのサッドヒル墓地はスペインのブルゴスのミランディージャ渓谷で撮影された。当時のフランコ政権はスペイン陸軍兵士1000人をレオーネに貸し出し5000もの墓を建設した。兵士たちはエキストラもした。撮影後、その場所はそのまま放置された。やがてそこは雑草と土に覆われた。

 幼いころにこの映画を観て魅了された地元の少年たちは成長しますますこの映画、特にサッドヒル墓地に興味を持った。映画に直接かかわった地元の人たちの話を聞いたり写真を集めることもできた。
 映画公開から30年後、地元のファンが墓地の場所を見つけ出した。彼らは手作りの木の墓標を飾った。
 イーライ・ウォラックが亡くなった2014年にはサッドヒルに大勢の人たちが集まり追悼集会が開かれた。そこで「サッドヒル文化連盟」が結成され50周年記念の話が出てきて、墓地を再現する提案もあった。

 南軍と北軍が川の両岸に分かれて対決する場面はアルランサ川で撮影された。
 橋の爆破にはTNTが使われるため映画の技術スタッフではなくスペイン軍の専門家が設置した。7台のカメラが準備された。
 大爆発によって橋は木っ端みじんに吹き飛んだ。撮影開始の合図の前に。
 橋は再建され、爆破シーンが撮りなおされた。

 2015年10月、復元作業が始まった。埋もれた石畳を傷つけないために掘り起しは手作業で行われた。
 2016年1月。作業に集まる人数は8人~40人。いつになったら終わるのかまったく先が見えなかった。文化連盟はネットで出資者を募集した。出資者の名前が書かれた墓標が立てられた。1000人もの人たちが出資してきた。

 2016年7月24日日曜日
 50周年を祝う集会に4000人も集まった。
 エンニオ・モリコーネの曲が演奏され決闘シーンも演じられた。
 50年前に映画を編集したエウヘニオ・アラビソ本人も参加した。
 エンニオ・モリコーネ、ジェームズ・ヘットフィールド(メタリカ)、クリント・イーストウッドがビデオ・メッセージを寄せた。


・ 監督: ギレルモ・デ・オリベイラ
・ 出演; サッドヒル文化連盟、他

■サッドヒルを掘り返せ SAD HILL UNEAR+HED (2017/2019、スペイン)

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