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どんくらの映画わくわくどきどき
自分が観た映画の話題を中心に書き留めている個人的なブログ。 写真はパリ ノートルダム大聖堂(2000) 文中敬称略。文&写真:どんくら
恐喝(ゆすり) (1929)
約90年前、英国時代のヒッチコック映画。ヒッチコック初のトーキー映画。DVDで観た。

 サイレント映画を音付きで上映することは1900年ごろから行われていたらしい。映画フィルムの上映に合わせてレコード盤に録音した音を再生していたため同期が非常に難しかった。1920年代中頃映画フィルムの映像に使われていない部分にサウンドを記録するサウンドトラックが開発された。ヒッチコックの本作「恐喝」はヨーロッパで最初に成功したトーキーと言われているらしい。米国で開発された4つの主なサウンドトラック技術のうちの R.C.A. Photophone が使われた。

 「参考文献」によれば、プロデューサーたちは迷ったあげく映画を一部だけトーキーにすることにした。ヒッチコックはプロデューサーの気が変わることを見越してすべてトーキーのテクニックで撮影した。結局トーキー映画にすることになり一部のシーンの撮りなおしが行われた。ところが主演女優のアニー・オンドラ(注)は英語が話せない。当時の技術ではアフレコが使えず撮影時に音も同時に記録される。そのためアニーに口パクさせ同時に英国人女優に台詞を言わせて撮影した。結末はヒッチコックには別の案があったがプロデューサーに却下された。

 すごいと感じたシーンがあった。男を殺してしまったアリスが街をとぼとぼ歩く様子を真横からカメラが追っている30秒足らずのシーン。アリスより速く歩いて行きかうたくさんの人たちが写っているがアリスの白い顔ははっきり写っているのに他の人たちは幽霊みたいに見える。おそらく遅いシャッター速度速く歩く人たちが横方向にぶれているのだろう。

ヒッチコックのカメオ> 地下鉄で本を読んでいて子供に帽子をいたずらされる。


□ 1929年4月26日 ロンドン
 ニュースコットランドヤードのフランク・ウェバー刑事は仕事終わりにガールフレンドのアリス・ホワイトと喫茶店に行った。アリスと喧嘩したフランクはひとりで店を出る。思い返して戻ろうとするとアリスは別の男と喫茶店を出て行った。
 男は画家で、画家の部屋に興味を持ったアリスは男の部屋に入る。画家が襲い掛かってきたのでアリスはパン切ナイフで画家を殺してしまった。アリスは家主に気づかれないように家を抜け出した。アリスは一晩中街を歩き回っていた。
 ひとりの男が、画家とアリスが家に入り、アリスが出て行ったのを見ていた。

 家主がクルー氏(画家)が死んでいるのを見つけて通報した。フランクは死んだ男がアリスと喫茶店を出た男だと気がついた。さらに室内でアリスの手袋を見つけた。フランクはどちらも報告しなかった。
 早朝帰宅したアリスは家族に気づかれないようにベッドにもぐりこんだ。アリスの家は事件現場近くの雑貨店だった。家族と朝食を食べているとフランクがやってくる。フランクはアリスに話を聞こうとするがアリスは動揺していて何も話せない。
 見知らぬ男がやってくる。男は昨晩アリスが画家といるのを見ていたしフランクが証拠品の手袋を隠しているのを知っていた。

 警察署でクルー氏の家主がクルー氏を訪ねてきた男を前科者の写真の中から見つけだした。警察が男を追っていることを電話で知ったフランクは、男を殺人犯にしようとする。男が証言しても前科者の話など警察は信じない。刑事たちがやってきて男は窓から逃げた。 警官に追われた男は大英博物館に逃げドーム屋根から墜落して死んだ。
 アリスは、自分が犯した罪を他人に着せることに耐えられず自白しようと警察署に出向いた。
 ・・・・・



・ 監督: アルフレッド・ヒッチコック
・ 原作戯曲: チャールズ・ベネット
・ 出演: 
    アニー・オンドラ     ... アリス・ホワイト
    ジョン・ロングデン    ... フランク
       サラ・オールグッド、 チャールズ・ペイトン、 ドナルド・カルスロップ、 シリル・リチャード

(注) アニー・オンドラはオーストリア=ハンガリー帝国生まれ。
【参考文献】「ヒッチコック 映画術 トリュフォー」(晶文社)

◇恐喝(ゆすり)BLACKMAIL (1929/---、英国)

テーマ:昔の映画 - ジャンル:映画

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