FC2ブログ
どんくらの映画わくわくどきどき
自分が観た映画の話題を中心に書き留めている個人的なブログ。 写真はパリ ノートルダム大聖堂(2000) 文中敬称略。文&写真:どんくら
女王ヴィクトリア 愛に生きる VOL.1 (TV2016、英国) ★
19世紀後半英国女王として60年以上君臨したヴィクトリア女王を描くTVシリーズ。シーズン1の1~2話をDVDで観た。ヴィクトリア女王の時代、大英帝国は世界中に植民地を有して繁栄を極めた。1~2話では女王即位と寝室女官事件を描いている。

映画「グレイテスト・ショーマン(2017)」に親指トム将軍がヴィクトリア女王に対して背の低さを話題にするシーンがある。

 
◇ヴィクトリア女王誕生(1837)までの歴史

 アン女王死去(1714)によりステュアート朝が断絶する。英国内に正当な継承者がいないためステュアート朝初代ジェームズ1世の曾孫に当たる神聖ローマ帝国ハノーファー選帝侯ゲオルク・ルートヴィヒが国王ジョージ1世として迎えられてハノーヴァー朝が始まった。歴代のハノーヴァー朝国王はハノーファー選帝侯を兼務していた。ヴィクトリアが英国女王となったとき、ハノーファーは女帝を認めていないためハノーファー王には叔父のカンバーランド公がなった。

 ヴィクトリア女王の母ケント公妃も名前はヴィクトリアでドイツ貴族の出身。未亡人だったが英国王ジョージ3世の四男ケント公エドワードと1818年に再婚。翌年5月に娘ヴィクトリアをロンドンで出産。8か月後に夫が死去する。英語がまったく話せなかったが、ケンジントン宮殿の数室を住居にして英国にとどまった。秘書となったジョン・コンロイの指導で英語を覚え政治にも口出しするようになった。ウィリアム4世国王は王位継承者のヴィクトリアを可愛がったが、その母をあからさまに嫌悪していたらしい。ウィリアム王はヴィクトリアが摂政なしに君主となれる成人(18歳)になるまでは生きたいと言っていたが18歳の誕生日5月24日の1か月後に亡くなった。

 ヴィクトリア女王の死後、長男アルバートがエドワード7世国王(1901)となり母の希望によりサクス=コバーグ・アンド・ゴータ朝と改称された。これはヴィクトリアの夫アルバートの家名。第一次世界大戦中に敵国ドイツの名前では良くないとさらにウィンザー朝と改称され現在に至る。

(注) "Hannover"はドイツ語読みだとハノーファー、英語読みだとハノーヴァー。ドイツのゲオルク"Georg"は英国ではジョージ"George"となる。ついでにフランス語ではジョルジュ"Georges"。



【1-1】 Doll 123

 1837年6月20日、ウィリアム4世国王が死去。姪の18歳のアレクサンドリナ・ヴィクトリアはひとりで国王崩御と新女王即位の報告を受けた。
 母のケント公妃と家令のコンロイは新女王の後ろ盾として実権を握るつもりだったがアレクサンドリナは二人の口出しを止めさせる。
 新女王は家庭教師だったレーゼンに宮中を仕切るように命じる。今まで母親と同室だった寝室も別室にする。
 新女王は母親の同席を断りひとりでメルバーン首相を引見する。
 翌日、最初の枢密院会議にもひとりで挑んだ。メルバーン首相が口添えをしてくれた。新女王は“ヴィクトリア”と名乗ると首相に伝える。
 ヴィクトリアはバッキンガムハウスへの転居を決める。母親の部屋を自分の部屋から遠ざけさせた。ヴィクトリアはメルバーン首相をますます頼りにするようになる。
 1838年6月28日、ウェストミンスター寺院で戴冠式が行われた。

> 題名の"Doll 123"は11歳の時に母親からもらった人形123号。女王になっても側に置いていた。
> ヴィクトリアの身長は145センチほどだった。


【1-2】 Ladies in Waiting

 ヴィクトリアの叔父カンバーランド公爵は姪の弱さを宣伝して摂政として実権を握ろうと画策している。ケント公妃やジョン・コンロイは新女王が重責に絶えられなくなるだろうと期待している。
 メルバーン首相(ホイッグ党)の求心力が落ちジャマイカ法案は成立したもののわずか5票差だった(1839/05)。メルバーンは女王に辞意を伝える。
 女王はウェリントン公爵(トーリー党)に組閣させようとするが老齢を理由に断られ。公爵はロバート・ピールを推挙する。女王に拝謁したロバート・ピールは、ホイッグ党の閣僚夫人が勤めている4人の女官の一部をトーリー党に変えるよう提案するが女王は拒絶した。
 メルバーンもピールの提案は正当なことだと進言するが女王は承知しない。女王はメルバーンに再度首相になるよう提案するがメルバーンは君主であっても侵してはならないことがあると断る。ウェリントン公爵も女王を説得に訪れるが女王に言い負かされる。
 ロバート・ピールはこれでは組閣を引き受けられないと大命を辞した。
 カンバーランド公爵やジョン・コンロイは結託して女王が正気を失っていて摂政が必要だと言ううわさを流す。
 しかしウェリントン公爵は女王は正気を失っているわけではないと思っていた。メルバーンは組閣を引き受ける。


> この事件は"Bedchamber crisis"(寝室女官事件)と呼ばれている。
> ウェリントン公爵:ワーテルローの戦い(1815)でナポレオンに勝利した英国の英雄。
> ヴィクトリアの頭が小さすぎて大きな王冠に苦労し母親からも馬鹿にされる。現在の流行なら頭が小さいほうがうらやましがられる。
> 使用人たちのゴタゴタも描かれているが省略した。


・ 監督: トム・ボーン
・ 出演: 
    ジェナ・コールマン       ... ヴィクトリア
    ダニエル・ホルツ        ... レーゼン
    ルーファス・シーウェル     ... メルバーン卿、首相
    キャサリン・フレミング      ... ケント公妃、母親
    ポール・リス            ... サー・ジョン・コンロイ

   ネル・ハドソン、フェルディナンド・キングズレー、トミー・ナイト、イヴ・マイルズ、エイドリアン・シラー
   ピーター・ファース、ピーター・ボウルズ、ナイジェル・リンゼイ


■女王ヴィクトリア 愛に生きる VICTORIA VOL.1 (2016、英国)

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→http://klause.blog53.fc2.com/tb.php/5698-d1fcf41d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)